災害支援
災害支援ナースとは
災害支援ナースとは、被災地等に派遣され、地域住民の健康維持・確保に必要な看護を提供するとともに、看護職員の心身の負担を軽減し、支えることを行う看護職員のことであり、厚生労働省医政局に登録された者の総称である。
災害支援ナースは、都道府県と災害支援ナースが所属する施設(病院、診療所、訪問看護事業所、助産所や都道府県看護協会等(以下「所属施設」という。)との間で締結した災害支援ナース派遣に関する協定に基づき、派遣される。
災害支援ナースの活動
★大規模自然災害発生時
<活動時期と派遣期間>
発災後3日後から1か月程度を目安とし、個々の災害支援ナースの派遣期間は原則として移動を含めた3泊4日とする
<活動場所>
原則として被災した医療機関、社会福祉施設及び避難所
★新興感染症発生・まん延時
<活動時期と派遣期間>
原則として移動を含めた2週間程度を目安とする
<活動場所>
原則として、新興感染症の拡大・まん延により看護職員の支援が必要な医療機関、社会福祉施設及び宿泊療養施設
★事故補償への対応
看護支援活動中(出発地と被災地等との移動を含む)の事故に対応するため、山形県が保険加入する。また、災害支援ナースは、第三者に損害を与えた場合に備えて、災害発生時の看護支援活動も補償の対象に含まれる賠償責任保険制度に加入することが望ましい。
災害支援ナース活動要領(令和6年4月1日厚生労働省医政局発布)
山形県災害支援ナース派遣マニュアル(第1版)
災害支援ナース必携マニュアル改訂(2020年作成)
災害支援ナースの要件
災害支援ナース養成研修(以下「養成研修」という)修了者であること。
登録の有効期間
有効期間は、5年(登録された当該年及びその後の4年間)とし、登録有効期間に厚生労働省医政局が実施する研修に1回以上参加する。
災害支援ナースの派遣
災害及び新興感染症の発生、まん延時に都道府県知事の要請に基づいて災害支援ナースが在籍する施設に対して派遣調整を行う。派遣要請は、「山形県における災害支援ナースの派遣に関する協定」を締結した施設とする。
<新たな災害支援ナース養成に関するお知らせ>
2022年12月に「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律等の一部を改正する法律」(令和4年法律第96号)が制定されました。2024年4月1日より感染症発生まん延時における医療人材派遣等の調整の仕組みについて、災害支援ナースがDMAT・DPATと同様に、国が養成・登録する「災害・感染症医療業務従事者」に位置づけられることとなります。災害と感染症対応できる看護職の養成・応援派遣・確保を一体的に行うという国の動きを受け、日本看護協会において、自然災害、感染症支援に係る看護職の応援派遣体制の仕組みが構築され、新たな「災害支援ナース」の育成が始まることとなりました。それに伴い、これまでの災害支援ナースの応援派遣の仕組みは令和6年3月をもって終了しました。災害支援ナースとして登録するには、「災害支援ナース養成研修」を修了する必要があります。
災害支援ナースの仕組みの主な変更点
旧体制 | 新体制(令和6年4月~) | |
---|---|---|
法令等の根拠 | ― | 改正医療法・改正感染症法 (令和6年4月使用予定) |
派遣の対象 | 自然災害 | 自然災害・新興感染症 |
養成・登録 | 養成:都道府県看護協会・日本看護協会 登録:都道府県看護協会 |
国 |
派遣形態 | 個人により異なる
|
原則として派遣元の医療機関の職員*として看護業務に従事する (業務扱い) |
派遣要請 | 各県共通の派遣要請ルートはなし | 都道府県の派遣要請に基づく (県内調整で対応できない場合は国が全国派遣調整を実施) |
経費 | 近隣支援・広域支援の場合は、交通費・宿泊費の実費及び日当を日本看護協会が負担(それ以外は都道府県看護協会の負担) | 公的に負担 (協定に基づく災害・感染症医療業務従事者又は医療隊の派遣に要する費用は、都道府県が支弁する) |
*病院または診療所以外に勤務する看護職や潜在看護職も都道府県の調整により応援派遣することが可能
新たな研修体制は、日本看護協会より委託を受け、オンデマンド研修と集合研修を併せた研修会です。
現行の災害支援ナースの皆さまも、新しいプログラムの受講が必要です。既に2022年度までに災害支援ナース養成研修(基礎編・実践編)を受講された場合は、今後、災害支援ナース養成研修の新プログラムの受講が必要となりますが、移行期間中は経過措置として一部研修が免除されます。ぜひ、新プログラムの災害支援ナース養成研修(無料)を受講していただき、引き続きご支援をいただければ幸いです。
自然災害、感染症支援に係る看護職の応援派遣体制の概要
防災訓練の様子
令和6年度 災害支援ナース養成研修
令和6年度 新型コロナなど新興感染症等に係る看護職員等確保事業 災害支援ナース養成研修実施要項
1.目的
- 1)災害・感染症等に関する基礎知識・技術を習得する。
- 2)応援派遣の概要を理解し、研修修了者として実際の派遣時に対応できる技能を習得する。
2.研修名と開催日及び定員
- 1)オンデマンド研修 20時間(4日間)(日本看護協会提供のeラーニング配信で受講)定員:50名
令和6年9月15日(日)~ 11月15日(金)※集合研修の5日前までにオンデマンド研修を終了すること。
- 2)集合研修(演習)定員:30名
令和6年11月26日(火)10:00 ~ 16:30 災害支援活動編
令和6年11月27日(水)10:00 ~ 15:30 感染症対応編※オンデマンド研修受講終了後に受講証明書を発行し、集合研修(演習)当日に持参すること。
※オンデマンド研修・集合研修の全ての研修を年度内に修了することが必須となります。
3.受講対象者
災害及び新興感染症に係る応援派遣対応看護職員を目指すものとする。
※所属の医療機関において、災害支援ナースとして配置される予定の者を優先。ただし、所属施設のないもの(潜在看護師)や、医療機関以外に所属する者も受講できる。
※免除規定あり※
プログラム参照
4.研修内容
プログラム参照
5.受講申込方法・申し込み期間・・・研修受講システムmanaableから申し込む。
- 1)所属施設が医療機関…看護管理者を通じて施設単位で申し込み
所属施設が医療機関以外…部門長を通じて申し込み
所属施設がない場合(潜在看護職等)…個人単位で申し込み - 2)申込期間 令和6年7月1日(月)~ 8月31日(土)
6.受講料
無料
7.連絡先
公益社団法人山形県看護協会 看護政策課
〒990-2473 山形市松栄1-5-45
TEL:023-685-8033 FAX:023-646-8868
災害看護研修 ~防災力アップセミナー~
令和6年度 災害看護研修 ~防災力アップセミナー~ 開催要項
1.目的
一人ひとり、あるいは地域の防災・減災力の向上を進めるため、災害からいのちを守り、対処していく知識や技術を学ぶとともに、地域コミュニティーの自助・共助を高めるための「防災・減災」への新たな取り組みを模索し、防災力を向上させる。
2.実施主体
災害看護対策委員会
3.会場
山形県看護協会会館・看護研修センター 3階第1研修室
4.日時
令和6年7月30日(火)9:30~12:00
5.対象
災害支援に関心がある、保健師・助産師・看護師・准看護師の会員・非会員 定員 50名
6.研修内容
プログラム参照
7.受講申込方法
研修受講システムmanaableから申し込む
※manaableでのお申込みが難しい場合は、下記までご連絡ください。
8.申込期間
令和6年5月1日(水)~ 7月20日(土)
9.受講料
1,770円(会員・非会員同一料金)
10.連絡先
公益社団法人山形県看護協会 看護政策課
TEL:023-685-8033
災害看護対策委員会からのお知らせ
災害支援ナースを募集しています。一緒に活動してみませんか?!
災害看護対策委員会では、災害派遣時に実践できる能力を習得できるように、「災害支援ナースフォローアップ研修」等の研修会を開催しております。また、山形県市町村との合同防災訓練に参加し、災害支援ナースとしてのスキルアップの機会を設けております。初めて登録される方も、安心して活動できるよう支援体制が整っておりますので、是非、ご登録し一緒に活動しましょう!!